慰謝料は誰が決める?慰謝料の基準と違いに注意しよう

慰謝料は勝手に決めることはできない

示談金の相場が低いのは常識

弁護士に相談をして慰謝料を計算してもらう時と、実際の保険会社からの示談金の金額には大きな違いが存在することが大半です。これは、基本的に慰謝料は一律に相場を勝手に決めて良いものではないことに起因しています。

交通事故の慰謝料の相場は、それぞれの事故によって基準が大きく変化することが通常です。当然ですが、全てが全て同じ案件として処理できるわけではないからです。現実的にも、交通事故の示談金には慰謝料や損害賠償に関する金銭も含まれていますので、弁護士を通してなるべく大きな金額を請求するように交渉しなくてはいけません。

保険会社が提示する示談金は相場よりも低く見積もることが常識なので、保険会社が提示する示談金で受け取ってしまうとそれだけ損をしてしまうことになるのです。

示談金に関する立場の違い

では、なぜ一般的に慰謝料やそれに関連する示談金の相場が当たり前のように存在するのでしょうか。これには、慰謝料や示談金に関する立場の違いが大きく関連しています。

  • 自賠責基準
  • 弁護士基準
  • 後遺障害
  • 過失割合

示談金や慰謝料の計算をする際には、通常は上記の四つの基準を参考にします。これらの基準はすべて重要ですが、特に自賠責基準と弁護士基準では示談金の計算に関する出発点がまるで異なりますので、必ず弁護士と保険会社が行う示談金の計算には齟齬が生じます。

具体的には、保険会社は自賠責基準を参考に計算をしますが、弁護士は弁護士基準を参考に計算をすることが普通です。日本は、自動車を購入した時に自賠責保険という保険に加入しなくてはならないので、この保険に加入した時に生じる保険によってまずは示談金の計算をします。

実は、自賠責保険には一律に計算をするための基準が存在し、1日あたり4200円という基準を設けてそれに治療費などの付加価値を考慮に計算していくことになります。自賠責保険で足りないケースでは任意保険に加入する必要がありますが、実は任意保険の場合も自賠責保険と比べて示談金が大きくなるという例は稀です。

これは、法律的に決められた自賠責基準を任意保険を提供している保険会社が参考にしているからに他なりません。そもそも、自賠責基準は弁護士基準と比較して計算上はほぼ必ず慰謝料を支払う金額が小さくなるので、より支払う金額が大きくなる弁護士基準で支払う任意保険の会社はほとんどありません。これは実際の交渉現場で弁護士を雇わないと上手く交渉を続けていくことができない点からも明らかです。

弁護士基準が最も高額な基準

弁護士基準は、別名で裁判基準とも呼ばれている基準です。これは、弁護士基準が一律の基準を作って計算したり保険会社の独自の基準で計算をするのではなく、あくまでも実際の訴訟で請求された慰謝料の金額を参考にして計算されるからです。こうした事例を判例と言いますが、客観的な判例を元に計算をしますのでこの方法が最も公平な計算方法であると弁護士は考えています。

そのため、交通事故の被害者にとって最も高額な慰謝料を請求できるのは、間違いなく弁護士基準です。自賠責保険に関しては一律の計算方法がありますが、任意保険に加入していて交渉をしなくてはならないケースだと、自賠責保険寄りの計算をしている保険会社と弁護士基準で計算している弁護士では明らかに弁護士基準のほうが大きな金額を請求できます。

これは、被害者が後遺障害の等級認定を受けた時にはより鮮明になります。例えば、一般的な等級認定の比較で述べると自賠責基準と弁護士基準の立場で等級14級の慰謝料を計算すると、前者では約30万円が相場なのに対して後者では100万円を超えます。一番低い等級であってもこれほどの差が生じますので、交通事故で示談交渉になった際には必ず弁護士に相談をして交渉をしてもらったほうが大きな慰謝料を請求できるわけです。